【特定活動告示改正】留学生が就職できる業種の幅が広がります

  • 2019.03.13 Wednesday
  • 13:34

 

3月12日付けで、「出入国管理及び難民認定法第七条第一項第二号の規定に基づき同法別表第一の五の表の下欄に掲げる活動を定める件」(いわゆる「特活告示」)の改正案がパブリックコメントに掲載されました。

 

これによれば、特活告示に特定活動』46号が新設され、日本の大学を卒業した等の一定の条件を満たす留学生については、日本で就職できる職種が大幅に広がることになります。

 

これまで、留学生が日本の企業等で就職する場合、基本的には『技術・人文知識・国際業務』という在留資格(いわゆる就労ビザ)を取得する必要がありましたが、そのためには、大学の専攻内容と業務内容に関連性があり、かつ業務内容が技術専門的なものであることが求められてきました。

そのため、飲食店・小売店等でのサービス業務や製造業務等のいわゆる現業が主たるものである場合は、就労ビザが認められてきませんでした。

 

しかし、企業側においては、インバウンド需要の高まりや、外国企業等との懸け橋として、語学力と専門的知識を有する留学生を幅広いフィールドにおいて採用したいというニーズが高まっていました。

 

そこで、こういった企業側の採用ニーズ及びこれまでの閣議決定等を踏まえ、日本の大学又は大学院を卒業・修了した留学生については、大学・大学院において修得した広い知識及び応用的能力等を活用することが見込まれ、日本語能力を生かした業務に従事する場合は、その業務内容を広く認めることとし、その受け皿として特定活動』46号が新設されました。

 

この『特定活動』46号の取得要件は下記となる見込みです。

(※パブコメ掲載段階なので、変更される可能性もあります)

 


 

1、常勤の従業員として雇用され,本邦の大学又は大学院において修得した知識や能力等を活用することが見込まれること。

2、本邦の大学(短期大学を除く。)を卒業し,又は大学院の課程を修了して学位を授与されたこと

3、日本人と同等額以上の報酬を受けること

4、高い日本語能力を有すること(試験又はその他の方法により,日本語能力試験N1レベル等が確認できること)

 

※ただし、風俗営業活動や、法律上資格を有する者が行うこととされている業務(業務独占資格を要する業務)については従事不可。また、大学・大学院において修得した知識や能力を必要としない業務にのみ従事することはできない。

 


 

これにより、これまで認められてこなかった現業的要素を含む職種(例えばサービス業務や製造業務等)においても、上記条件を満たすことで就労の道が開けることになります。

 

企業にとっては、日本語や日本文化等の良き理解者でもある留学生の採用・活用の場が広がることになるため、事業成長の大きなチャンスになるものと思われます。

 

公表資料によれば、告示公布日・施行日ともに平成31年5月下旬予定とのことです。

6月以降、日本の外国人労働市場の構図はまた大きく変わっていくことになりそうです。

高卒で就労できるか

  • 2019.03.08 Friday
  • 10:57

今年も、(花粉襲来とともに)卒業式のシーズンがやってきました。

全国の、学校を卒業される学生さん、おめでとうございます。

 

さて、学校を卒業される学生さんは、何も日本人だけではありません。

就労ビザ等を持っている外国人の子として、

「家族滞在」の在留資格を持って学校に通われていた学生さんもいらっしゃることでしょう。

 

 

「家族滞在」の在留資格を持つ方が、引き続き「家族滞在」で在留していこうとすると、

“扶養者に扶養されている”、という条件を満たし続けなければなりません。

 

しかし、子どももいつかは親から独立するもの。

例えば、扶養を外れるほどの収入がある場合や、子として扶養されるべきであろう年齢を超えた場合は、

「家族滞在」の在留資格を引き続き持ち続けることが困難になってきます。

 

その場合、

そうなる前に、家族と共に「永住」申請を行ったり、

学校に通っているのであれば、「留学」ビザに変更したり、

結婚したら、配偶者系の在留資格に変更したり、

という必要がでてきます。

 

しかし、中には、高校卒業後には働きたいと考える人もいるでしょう。

 

一般的に、「資格外活動許可」で定められた時間を超えて就労するためには、

何らかの就労系の在留資格を取得するか、

就労制限のない身分系の在留資格を取得するしかありません。

 

では、日本で育ってきた上記のような子供たちが、そのようなビザを取得できるのか、ということです。

 

 

就労系の在留資格を得るためには、学歴や職歴の要件がありますが、

一般的には、大学卒業相当の学歴が求められることが多く、

職歴についても、基本的にフルタイムで勤務したものが対象となるため、

どちらも現実的ではありません。

 

そこで、そのような方のために、「定住者」や「特定活動」の在留資格を取得できることがあります

対象となる方は、以下のとおりです。

 

※いずれも、資格外活動の範囲を超えた就労をする場合を対象としています。

 

◆「定住者」の在留資格への変更対象となる方

仝什漾◆峅搬佳攤漾廚虜瀘瓜餝覆覇本に滞在している

日本の義務教育の大半(※)を修了している

F本の高等学校を卒業、または卒業見込み

そ∀先が決定(内定でも可)している

ソ撒鐫呂瞭禄佚の公的義務を履行している

 

※めやすとして、小学校中学年(小3〜小4)までには来日し、少なくとも小学校4年生の約1年間は在学し、以降、中学校、高等学校を卒業する場合

 

以上 銑イ料瓦討両魴錣鯔たしていれば、

「定住者」への在留資格変更の可能性があります。

 

 

 

◆「特定活動」の在留資格への変更対象となる方

仝什漾◆峅搬佳攤漾廚虜瀘瓜餝覆覇本に滞在している

日本の義務教育を修了している

F本の高等学校を卒業、または卒業見込み

そ∀先が決定(内定でも可)している

ソ撒鐫呂瞭禄佚の公的義務を履行している

ι淪楴圓任△詆稻瑤亙譴汎欝錣垢

 

※めやすとして、少なくとも中学3年生の1年間在学し、以降、中学校、高等学校を卒業する場合

 

以上 銑Δ料瓦討両魴錣鯔たしていれば、

「特定活動」への在留資格変更の可能性があります。

 

 

「定住者」か「特定活動」の差は、

いつから(どれくらい)日本にいたのか、という点です。

小学校3〜4年生以前からずっと日本にいる場合は、「定住者」、

中学3年生以前からずっと日本にいる場合は、「特定活動」となるわけです。

入国前の結核検査の義務化について

  • 2019.01.22 Tuesday
  • 13:25

日本における結核による死亡者数は、1947年をピークに減少してきましたが、

現在でも毎年18,000人前後の人が発症し、2,000人前後の方が結核で亡くなっています。

これは、先進諸国の中でも高い数字(欧米先進諸国の3倍以上)となっており、近年は外国からの感染数の増加も指摘されています。

 

そもそも、結核罹患者は「出入国管理及び難民認定法」(通称、入管法)により、上陸拒否事由とされていますが、(入管法第5条第1項第1号)

入国において、結核に罹患していないことを証明する資料の提出は求められていないため、自覚症状がない場合、上陸できてしまっているのが現状です。

 

そこで、厚生労働省は2018226日、

外国からの入国者への結核対策を強化する目的で、

90日以上の期間日本に滞在する予定の訪日外国人に対し、

ビザ申請時に「結核非罹患証明」か「結核感染性消失・治癒証明」の提出を求め、感染の拡大を防ぐ方針を提案していました。

(ちなみに、主要先進国の多くは、結核の高蔓延国からの入国等に対して何らか入国前のスクリーニングを実施しています。)

 

そして、いよいよ今年から始まる、外国人材の受入れ拡大に関連して、

日本政府は、日本の長期滞在を予定する外国人に対し、入国前に指定病院で検査を受けることを義務付ける取り組みを始めるとのことです。

 

この検査の対象となる国は、

留学や技能実習制度による入国者が多く、外国生まれの新規患者数の約8割を占める、

フィリピン、中国、ベトナム、ネパール、インドネシア、ミャンマー

6か国となっています。

状況によって、今後対象国が増えていく可能性もあります。

 

対象となった国の訪日外国人の方のうち、90日以上の長期滞在を予定する場合

ビザ発給の要件として、「結核非罹患証明」「結核治癒証明書」の提出が求められるようになるため、

指定病院において検査を実施し、上記証明書発行してもらう必要がでてきます。

 

今後、相手国との調整を進めて、2019年度中にも実施する方針とのことですので、

動向を注視する必要がありそうです。

 

 

 

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