「技術・人文知識・国際業務」と「企業内転勤」の関係

  • 2019.02.08 Friday
  • 11:33

 

 

今日は、「技術・人文知識・国際業務」の在留資格(以下、「技人国ビザ」)と、「企業内転勤」の在留資格(以下、「企業内転勤ビザ」)の関係についてお話します。

 

「技人国ビザ」は就労ビザの一つで、最もポピュラーな就労ビザといえます。

実際に、「技人国」の在留資格を有する外国人数は、

就労できる在留資格のなかで、「技能実習」、「興行」に続き3番目の多さとなっています。

 

「技人国ビザ」は、その詳細な業務内容によって、学歴や職歴の要件が定められており、

「技人国」ビザを取得するためには、それらの要件を満たす必要があります。

 

一方、「企業内転勤ビザ」についてみてみると、

こちらは、特に学歴の要件はなく、職歴の部分について、直近1年以上関連会社等に在籍していることが必要となってきます。

 

そして、“企業内転勤”という名が示すように、

転勤前(又は出向元)と転勤後(又は出向後)の組織は、本支店や関連会社等の関係性が必要となってきます

これは、明らかな(登記上の)本支店間のような関係のみならず、

資本関係や取引関係等、“関係会社”間の出向や転勤についても適用されます。

 

しかし、転勤前(又は出向元)の企業に1年以上在籍していたからといって、

必ずしも「企業内転勤ビザ」に該当するとは限りません。

なぜなら、「企業内転勤ビザ」の場合

転勤前(又は出向元)及び転勤後(又は出向後)における、申請人本人が従事していた(受持する予定の)業務について、

「技人国」の在留資格に該当する活動内容に限られているからです。

 

なので、例えば、現業と呼ばれる現場職(工事現場や建築現場等における現場職)等は、「技人国ビザ」の該当範囲とは言えないため、

「企業内転勤ビザ」にも該当してきません

 

 

なお、余談ですが、

以前は「企業内転勤ビザ」での在留期限は、上限5年と定められていましたが、

現在はそれが撤廃され、実質的に5年以上であっても引き続き「企業内転勤ビザ」での在留が可能となりました。

しかし、“期間を定めて転勤”するための在留資格であることに変わりはないため、

やはり転勤期間を定めてあることが前提となります。

 

とはいっても、永住申請や帰化申請の際、いずれは帰国することを前提としている「企業内転勤ビザ」ではありますが、

それだけの理由をもって、企業内転勤ビザだと永住申請が許可されないとか、帰化申請ができない、といったことはなく、

経緯の説明の必要はありますが、「企業内転勤ビザ」での在留期間についても、在留実績(年数)として認められる可能性があります。

 

 

 

 

 

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入国前の結核検査の義務化について

  • 2019.01.22 Tuesday
  • 13:25

日本における結核による死亡者数は、1947年をピークに減少してきましたが、

現在でも毎年18,000人前後の人が発症し、2,000人前後の方が結核で亡くなっています。

これは、先進諸国の中でも高い数字(欧米先進諸国の3倍以上)となっており、近年は外国からの感染数の増加も指摘されています。

 

そもそも、結核罹患者は「出入国管理及び難民認定法」(通称、入管法)により、上陸拒否事由とされていますが、(入管法第5条第1項第1号)

入国において、結核に罹患していないことを証明する資料の提出は求められていないため、自覚症状がない場合、上陸できてしまっているのが現状です。

 

そこで、厚生労働省は2018226日、

外国からの入国者への結核対策を強化する目的で、

90日以上の期間日本に滞在する予定の訪日外国人に対し、

ビザ申請時に「結核非罹患証明」か「結核感染性消失・治癒証明」の提出を求め、感染の拡大を防ぐ方針を提案していました。

(ちなみに、主要先進国の多くは、結核の高蔓延国からの入国等に対して何らか入国前のスクリーニングを実施しています。)

 

そして、いよいよ今年から始まる、外国人材の受入れ拡大に関連して、

日本政府は、日本の長期滞在を予定する外国人に対し、入国前に指定病院で検査を受けることを義務付ける取り組みを始めるとのことです。

 

この検査の対象となる国は、

留学や技能実習制度による入国者が多く、外国生まれの新規患者数の約8割を占める、

フィリピン、中国、ベトナム、ネパール、インドネシア、ミャンマー

6か国となっています。

状況によって、今後対象国が増えていく可能性もあります。

 

対象となった国の訪日外国人の方のうち、90日以上の長期滞在を予定する場合

ビザ発給の要件として、「結核非罹患証明」「結核治癒証明書」の提出が求められるようになるため、

指定病院において検査を実施し、上記証明書発行してもらう必要がでてきます。

 

今後、相手国との調整を進めて、2019年度中にも実施する方針とのことですので、

動向を注視する必要がありそうです。

 

 

 

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【改正入管法】特定技能に関する政省令の骨子

  • 2019.01.21 Monday
  • 12:26


 

昨年(2018年)12月28日付けで、新たな外国人材受入れに関する政省令(案)の概要について、パブリックコメントが掲載されました。

意見公募の締め切りは1月26日です。

その後正式に成立し、4月1日に施行される見込みです。

 

これで、「特定技能」に係る新制度について、具体的な中身に関する情報がほぼ出そろった形になります。

新制度開始に伴い、既存の2法務省令(入管法施行規則、上陸基準省令)に加え、新たに2つの省令が設けられます

以下にそれぞれの概要をご紹介します。

 


 

1、新たに設ける省令(2省令)

 

〃戚鵝ぜ入れ機関,支援計画等の基準に関する省令 

 ・受入れ機関が外国人と結ぶ契約が満たすべき基準

 ・受入れ機関が満たすべき基準

 ・支援計画が満たすべき基準等

 

∧野,技能水準に関する省令

 ・受入れ対象分野,技能水準

 


 

2、既存の省令の改正(2省令)

 

‐緡Υ霆狆蔑

 ・外国人本人に関する基準

 

⊇估国管理及び難民認定法施行規則

 ・受入れ機関の届出事項・手続等 

 ・登録支援機関の登録に関する規定等 

 ・その他(在留期間等)

 


 

上記のうち、実務上特に重要と思われるのが新たに設けられる省令のうち「〃戚鵝ぜ入れ機関,支援計画等の基準に関する省令 」です。

具体的には、雇用契約の内容について、報酬額が日本人と同等以上であること、帰国旅費を受入れ機関が負担すべき場合があること等が列挙されています。あわせて、受入れ機関が満たすべき基準(たとえば、労働関係法令を遵守していること、悪質な紹介業者が介在していないこと、給与は預金口座へ振り込みにより行うこと等)が事細かに定められています。

 

新たなビザの運用のために、法務省令が2つも新設されるというのは珍しいケースです。

しかも、新たに盛り込まれる規定の内容もかなりのボリュームがあります。

それだけ、大型の法改正であることがうかがえます。

 

国会での審議過程においては白紙委任法案と揶揄された改正入管法ですが、実質的なコンテンツである省令の正確な理解が実務におけるひとつの山場となりそうです。

 

 

 

 

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